ギャラリーに戻る

1/72 F-104G スターファイター その2

2023年11月完成

1/72  F-104G スターファイター その2 完成写真

作品説明

西ドイツ空軍 JBG34戦闘爆撃航空団所属機 メミンゲン空軍基地 1987年

キットはHeller 今でこそドイツ資本ですが、元は(生産拠点は今も)フランスのメーカーですね。オレンジ色の帯が巻かれたチップタンクを装備し、白フチ黒数字4桁マーキングの西ドイツ空軍機も作成したくて購入した中古キットです。ハセガワにしなかった理由は、既にハセガワのS型とJ型がウォーミングアップ状態だったからで、外国メーカーモデルに興味があったからです。

本機についてはネットで実機カラー写真が複数みつかりました。情報が簡単に手に入る、良い時代になったものです。写真の1枚はJBG34におけるF-104G運用最後の年(1987年)に撮影されたものであり、その後台湾空軍に売却された66機に本機が含まれた可能性は、それなりにあると思うというか、そうあって欲しいと思ってます。

詳細写真

1/72  F-104G スターファイター その2 写真1

パッケージです。単座型と複座のTF-104G用のパーツが同封されたコンバーチブルキットです。デカールは単座型用がこの西ドイツ空軍機、複座型用として、ベルギーとデンマーク空軍機用が入っていました。

追加工作はピトー管(必ず折れるものと思ってます)の真鍮パイプ化、キャノピー前端の赤外線センサー、ガンサイトのリフレクター、胴体後部上面の航法灯追加のみです。

パイロットフィギュアは付属せず、自分、徹底した「乗せる派」なので、ベルギーのPJ Productionというメーカー(紫電改のパイロットフィギュアと同メーカー)のF-104とF-4の1/72 パイロットフィギュアを模型店の店頭で購入し、キャスト複製量産して乗せています。

このキットに関する最も重要な発見事実は、完成してから分かったのですが、スケールダウンが考え難いぐらい、不正確なのです。その点について少し詳しく解説しようと思います。

1/72  F-104G スターファイター その2 写真2

さて、実際にどのくらいサイズが不正確であるかというと、凸版印刷社「世界の傑作機」シリーズNo.103(なぜあと1号ずらさなかったのか?)F-104スターファイター の1/72図面と比べると、レドーム基部は約1mm細く、その分だけ、機首がシャープに尖っているのですが、コクピットより後方胴体は、実にタテヨコ3mmもオーバーサイズ、そのまま機尾まであまり急激に絞り込まず、太さを保っているので、尾端でも依然として2mm太いのです。

それでいながら不思議とふとましく感じさせず、むしろ優美さすら感じさせるのは、コクピット後端からエアインテークまでの「うなじ」にあたる部位が、なんと5mmも長いのです。他の部位は短くないので、全長がそのまま、5mm長くなっているのです。

キット開発・販売開始当時、F-104Gは現役機であったことからすると、考えられないミス。ここからはあくまで個人の想像ですが、フランス人の国民的気質によるものではないでしょうか。限りなく正確なスケールダウンを徹底的に追求することには、あまりモチベーションがあがらず、モデル原型製作者の感性と解釈で、美術作品として「デッサンした」結果がこの姿なのでしょう。フランス人、本当に自由。

キットのディテールは緻密ですが、凸モールドです。個人的には1/72というスモールスケールに限って言えば、粗い凹モールドよりはシャープな凸モールドの方が良いと思ってます。

迷彩色は、MATCHBOXの発掘作品のリペイントと同時に塗装したため、グレーはクレオスC13 ニュートラルグレーを素直に使用しましたが、グリーンについては、ハセガワの指定色 C17 RLM71 ダークグリーンでは濃すぎる気がしたので、C54 カーキグリーンをベースに調色した独自色を使用、2段階グラデーション仕上げとしました。

デカールは中古モデルであったために劣化していたらしく、転写貼り付けはできたのですが、マークセッターを使用しているにも関わらず、破れ剥がれが続出し、結局、主翼と尾翼のデカールは残りましたが、機首からインテーク横のエンブレムまでは、ほぼ全滅。慌ててネット検索しまくったのですが、別売りデカールはみつからず、ごく一部は余っているデカールを流用できただけで、ほとんどは泣く泣くフリーハンド手描き塗装となりました。記番号がどこか不揃いなのはそのせいです。それでも、黄色い矢印内に「NOT FALL」と文字まで書き込むとか(もう一方の矢印は余りデカール使用)、インテーク横の青いエンブレムとか、自分、かなり頑張りました。

1/72  F-104G スターファイター その2 写真3

パーツ割は機首部と後部胴体が別体、インテークも別パーツ、主翼と後部胴体下面が一体パーツなのですが、パーツの合いが悪く、どうすり合わせても段差が発生し、パテ埋め修正に相当に難儀し、どうにか段差が消えたころには、その周辺の凸モールドは全て消失していました。

ノズルが機尾の断面に覆い被さることで、機体外板を薄く見せる工夫自体はGood Job!なのですが、その機尾が2mm太いため、J79系エンジンとしてはありえない程、大口径ノズルになってしまっています。

一方、後方にスライドして開くエアブレーキの開状態を再現できるのは、1/72スケールでは知る限り、このキットだけ。ハセガワどころか、2025年12月新発売、J79エンジンまで再現した、あのファインモールドのキットですら、エアブレーキは機体と一体成型されており、開状態は選択できません。ちなみに、空自のF-104Jは、他のNATO諸国機のように、ボックス型外付けチャフ/フレア・ディスペンサーを導入しなかったので、チャフをこのエアブレーキの内側に積めこんでいたそうですね。

1/72  F-104G スターファイター その2 写真4

機体本体は全体に一回り大きいのに、逆に燃料タンクは1mm近く細いのです。ハセガワのS型と並べましてみましたが、違いがおわかりになられますでしょうか? 期待していた通り、オレンジ色の帯がとても良いアクセントになって満足です。

1/72  F-104G スターファイター その2 写真5

「ドイツの戦闘機はァァァァァァァアアア 世界一ィィィィーーーーッ!」(設計は米国ですがwww 少なくとも翼面荷重514kg/平方メートルは戦闘機としては世界一ですね。旅客機や輸送機にはこれを上回る機もザラにありますが。)